2015/10/03
自分が同じ年齢だったころ、彼らのように自分の置かれている状況について明確に把握出来ていただろうか？とかつての自分を思い返しながら鑑賞。
更衣室でのやり取りが何よりも楽しい事や、勉学や恋愛を犠牲の上に今の練習の日々がある事も過不足なく許容しているのがとっても優等生的かつ屈託のない口調で感情移入がしやすい。
でも楽しい事だけを続けているだけの時間はあっという間に過ぎ去り大人たちは彼らに残酷な判断を強いる。身体が故障する可能性やプロへの道のりがとても厳しい事も示唆する。彼らはその言葉を重く噛み砕く。
決して戻る事のない、大した事のないやり取りが後の人生でかけがえのない思い出となるであろうその一瞬がカメラに収められ、立ち会う観客はかつての自分たちに思いを馳せる。この映画は主役3人にとって唯一無二の宝となるに違いない。
