Hondaカット

ゴースト・イン・ザ・シェルのHondaカットのレビュー・感想・評価

2.9
2D字幕版鑑賞。まったく【攻殻機動隊】ではなかった。ビジュアルイメージやシーンを押井アニメ版やTVシリーズ版からもってきてて、それが実写で観れたな…くらい。表層をツギハギしてるだけ。

素子のキャラとか9課の設定とか全然違うのは目をつぶるし、くだけたノリの捜査もの、言葉と情報の海のような会話劇、フチコマ/タチコマが見れないのだって諦める。…でも!ゴースト・イン・ザ・シェルというタイトルの通り、攻殻のキモである【意識とネットワークの話】【個と集団(社会)の話】【人間とアンドロイドの差】にどれも全く突っ込まなかったのは、控え目に言って、許せない。ゴーストってそういう事じゃないだろうと。

攻殻関係なしの、いちSFアクション映画として観ても、凄く古くさい描写や内容。暗いのに色っぽくない画。ただのコンセプトアートを観てるような生きてない世界観。よくいる暗いキャラたち。お決まりのお話。58点くらい。

攻殻シリーズは、原作、押井版、TV版と、全て、ホントウの意味で「SF」である。どれも見終わると、未来への期待と人間のこれから進むであろう領域にワクワクすると同時に鳥肌が立つ。それらを下敷きにした映画として考えると、10点にも満たない。
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