純

ヒロイン失格の純のレビュー・感想・評価

ヒロイン失格(2015年製作の映画)
3.4
自分でもビックリのピックアップで今作を鑑賞。せっかく女子大生なんだしこういうのも観ておいていいだろう、金曜ロードショーで見逃した私は自分からこの作品を観に動いた。

率直に言うと面白かった。いつも観る映画と全然違うから本当に興味本位で観てたんだけど、こんなライトな映画観るのもたまには良いな、と本気で思ったくらいには気に入った。もともと趣味が渋いから今風の少女漫画とか映画、ドラマからは遅れをとっていて、山﨑賢人くん、美玲ちゃんの出ていた月9もラスト2話を滑り込みセーフで観たくらいだったんだけど、美玲ちゃん可愛い、と思った。月9のキャラクターはあまり可愛いと感じなかったんだけど(もちろん顔は整っていてものすごく可愛い。ただ話し方とかキャラクターの設定的にそこまで思わなかったというだけ)、この映画の彼女の体当たり感は好印象だった。山﨑賢人くんは声が素敵だね。利太のキャラクターははっきりしなくてはとりに甘えてて中途半端なところが気になるけど、分かりやすい嫉妬とか臆病なところが女の子には逆に可愛く思えるのかな?(私は同意しかねる)

まっすぐな主人公が純粋で可愛くて、コメディ要素もしっかりとあって、原作の漫画を大切にしているんだなと感じた。季節の移り変わりの早さとか、利太利太利太利太って書かれまくった手帳を見たときは、恐らくいわゆる胸きゅんシーンだったんだろうけど思わず吹いた。でもあれだけ素直でぶれない女の子は可愛い。

特にときめいたシーンはなかったけど、安達さんに利太を取られて、彼女から「無理してすきなひと作らなくて良いんじゃないかな、寺坂くんを傷つけるのはなんか違うよ」って言われたはとりが「なんで安達さんにそんなこと言われないといけないの」って目に涙を浮かべるシーンが良かった。から元気で頑張ってるはとりを見下した彼女の発言に反感を覚えながらも、利太から選ばれなかった自分は言い返せない、その他者と自分への憤りや情けなさ、悔しさに閉口する彼女がとても愛おしかった。

とりあえず展開が早くて胸きゅんというより面白い感じだったんだけど、確かに夏祭りですきな男の子から「髪、良いじゃん」とか言われたら嬉しいだろうし、若々しいエネルギー、素直さ、不器用さが分かりやすく描かれていて良かった。楽しめました。
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