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おかあさんの木のmhのネタバレレビュー・内容・結末

おかあさんの木(2015年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

タイトルとジャケから想像する内容そのままの反戦映画。
あの木はね……からはじまる回想でほぼ全部。
七人の子どもが全員、出征→戦死となるので、かなり精神的にくるものがあるんだけど、それを聞かされてる地上げ屋の気持ちが、気になってしかたない。
泣かせのバイオリンを堂々と使ってくるのはかえって清々しい。邦画でよく見るテンプレ、ダッシュからの転倒をやってくれた戦争映画はかなりレア。
「五郎!」と叫んでから走り出したんだけど、そこは木下恵介「陸軍」のオマージュでやって欲しかった。(「陸軍」では名前を呼ばない)
疲れ切った母を踏みつけるもはやひとともいえないような極悪憲兵とか、オーラスのできすぎたすれ違いとか、あくまで演出なんだよなぁとか思ってしまうので、エンタメってのは難しいね。
序盤の「お手紙です」→「読めないので読んで」→しぶしぶ読むとそれはラブレターで、差出人は「俺の名前です」と郵便局員は、最高だった。
中支の村とか久しぶりに見たけど、「兵隊やくざ」とか「独立愚連隊」で見てたのたのとはちょっと雰囲気が違ってる。なるほど、こっちは現代バージョンかつ、東映バージョンなんだね。そういや東映って中支が舞台の映画ほとんどないよな。
そもそものストーリーはかなり良いのに、テンプレ演出の多用で損してる気がしてやまない。
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