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スター・ウォーズ/最後のジェダイのVigocultureのレビュー・感想・評価

5.0
正直3.8ですが、平均点下げたくないのと監督の「自己犠牲」に5点!

全体的に前作よりもジョークが上滑りしてたかもと思ったのは、多分ローグワンが大人のドラマとして一切笑いなく仕上がってたからですね。

でもスターウォーズはやっぱり子供のロマン!
子供連れのお父さんを見て思いました。
あからさまなくらいのジョークがいいよねと!


まず、ローグワン。
ローグワンに出てくるレジスタンス(ではない)6人が強キャラすぎたので、今作の登場キャラたちのヘッポコさが際立って見えた。

冒頭、ローグワンをしっかり踏襲したテーマ「歴史に名を刻まれない英雄たち」を提示しながら、相変わらずいかにレジスタンスが絶望的な状況かというのを見せられます。

今作の主なテーマは
「フォースとは、選ばれし人間のみが宿すものではない」
「世代交代」
「橋渡し役」

一つ目のテーマのおかげで、スカイウォーカー家から解放されてSW作品の無限の再生産が可能に!
ラストシーンでは既に新新三部作への布石も見られました。


以下ネタバレあり!









“フォースとは自然に在る力”
万物をつなげバランスをもたらす力、
そして未来を信じる力。

ローグワンで、名もなき者たちに間違いなく宿っていたフォースは、やはり、レイが特別な血統ではないという新事実で証明されることに。(覆される可能性大)

「世代交代」

リヴァイバルとしてあそこまで、5をなぞりながら裏切ってくるというのがよかった。
金曜ロードショーが5から始まった理由がわかりましたね!
いやーオリジナルヨーダ、よかったです。
「まだ地平線を見つめるか?」
「失敗もすべて見せることこそが師である」という言葉に感涙。

特に地平線のモチーフは最後まで何度も使われていてグッときました。

古いジェダイの伝説と呪縛、
そしてそれはまさしくルークスカイウォーカーの伝説にとって代わり、
そんなものは雷で一閃。

ここで前半が終わり、
4.5.6の延長にあった7にけじめを付け、
新たな物語が始まったことを告げます。

レンとレイが手を組む胸熱展開、
そしてレンが高らかに宣言する
「俺たちの時代だ、新しい世界をつくろう」と。

終盤カイロレンとハックスが並ぶ姿がよかった。
カリスマがいなくなって、”試行錯誤しながら物事を進めて行く欠点だらけの二人”という謎の青春ライバル友情モノ感があって、敵側なのに異様な共感度があった。

「橋渡し役」

これはもうインターステラーかのような、ダンケルクかのような、希望を明日に繋げるためにとにかく生き残れというメッセージ。

ブレードランナー2049観て、かぶった〜!と思っただろうな製作陣。
でもそのテーマでいうなら、やっぱブレランが一枚も二枚も上手だったんだよなぁ。
(主人公の出自をフックに物語を進めるとこも含めて)

でもやはりこの長大なシリーズでそれをやろうとするからこそ、どこかで一作はちぐはぐなことをやらないといけない。
そらはもう、
“大いなる勝利”は9に譲るという製作陣の気概!


にしても!
サモハンキンポーさんの意味のなさ!
あの姉妹の役どころはもうローグワンで見たよ?
スターウォーズにある自己犠牲礼賛を否定するのは確かにいいけど、

最終的に結局、ルークが自己犠牲で一番カッコよく橋渡し役になっちゃうから、やっぱりサモハンキンポーさん最後までウザいだけだったんですよね。

カジノのシーンは、シリーズお決まりの新しい星で新しい世界を見せる場面ではあるんだけど、本当に無駄が勝ってる。

ベニチオデルトロはレイの父親なのかなぁ。
少なくとも、半年後のハンソロスピンオフに若かりし姿が描かれること間違いなし。


やはり全体を通して、お決まりを提示しつつ思い切ってゴミ箱に捨てるような決断がかなり見えました。
ゴミ箱にポイされたファズマさん…。

でもこれをしないと、シリーズを続けた意味もないし、
続けていくこともできない。

シリーズに通底するテーマは現実に語り継がれるべき普遍的なエンターテインメントとしての価値がある。

まさに、それを続けていくための「橋渡し役」に、ライアンジョンソン監督はなろうと決めたわけですね。泣けます。


次回、新三部作クライマックスどうなるんでしょう。

カイロレンが、ずっとブレブレな上にスノークまで死んじゃって絶対悪がいなくなった今、カイロレンが良心に目覚めた時の感動は大してないけど次回大丈夫なのかな?

デイジーリドリーちゃん今作も最高に美しかったけど、なんかムチっとして、普通に強そうになってたな。

なんでもありの世界とはいえ、
レイアのハリーポッター化と
フィンとサモハンキンポーのキスはまじでいらなかった。
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