粗忽者

スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明けの粗忽者のレビュー・感想・評価

3.9
 見事にブランドの大きさに恥じない完結編を見せてくれました。EP7を経て期待していた物をことごとく見せずに終わったEP8からここまで堂々とした良作を作り上げるJJエイブラムスの洗練された手腕にはとにかく舌を巻くばかりです。脚本や撮影の細かなところまで意匠が凝らされていて、とても素直に「いい作品」である思いました。もちろん少し納得いかない所もありますが、スターウォーズにおいてはとんでもなくにわかなのであまりツッコミは入れずに、良かったと思う所だけ挙げていきたいと思います。
 この先、ネタバレ注意です。



・フィンとポーの仲良さげなやり取り。 
 EP7の時から出会ってすぐに親友のような雰囲気になっていた二人の絡みがたくさん見れてとてもほっこりしました。なぜか二人の仲の良さには信憑性があると思います。セリフの一つ一つが洗練されているからでしょうか。

・ベン・ソロのキャラクター
 EP9でベンは完成されたキャラクターになったなと感じます。改心の理由がとても納得いくものになっていて良かったです。そしてライトセーバーを手にして、レン騎士団相手に「どうする?来ないのか?」と言わんばかりのジェスチャーをかました彼を見て、自分は感動してしまいました。もっと感動的なシーンはありましたが、自分はあそこがお気に入りです。もちろんハン・ソロ、レイアとのシーンも涙腺に来ました。

・レイとベンのライトセーバーの受け渡し
 今まで見せてきた物を伏線にして最高の盛り上がりを演出したと思います。渡したライトセーバーの出自も最高に熱いです。

・変に捻らない王道ストーリー
 パルパティーンの復活、仲間との冒険、ベンの改心、歴代ジェダイの呼びかけ、盛り上がる場面でのメインテーマなど王道な物を詰め込んでいて良かったです。こういったスターウォーズが見たかった。

・過去のキャラクター達の活躍
 彼らは自分達の持っている物を未来に託すという最高の活躍の仕方をしたと思います。伝説の続きとしての誇りがはっきりと感じられて、熱くなりました。

 見る前は正直言って不安な気持ちは強かったのですが、見終わった後は心の底から見て良かったなと感じました。にわかの僕が言うのもなんですが、本当にスターウォーズの名に決して恥じない作品です。
粗忽者

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