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マイ・ライフ・ディレクテッド・バイ・ニコラス・ウィンディング・レフンのarchのレビュー・感想・評価

2.9
大したドキュメンタリーではないのだが、レフン監督が非常に俗的な悩みで葛藤し、出来上がる前から「こんなのクソだ!」と自作を罵る姿には、いつの時代にもあるつまらない映画へのバッシングについて考えさせられる。
時に監督が自身の作品を失敗作と言ってしまったり、自分わ騙すかのように自画自賛したりと監督それぞれが興行収入の低い自身の作品にリアクションをしてきたわけだが、その背景には簡単には取り返しのつかない(逆戻りできない)事業としての側面があるのだと気づかせてくれる。
殆どの監督が持つだろう不安、彼らも普通の人なのだ。
「別に世界の終わりじゃない」娘の言葉は監督の言葉へ。
そこにちょっとしたドキュメンタリーの作為性を感じながらも良い台詞だった。
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