コーディー

追憶の森のコーディーのレビュー・感想・評価

追憶の森(2015年製作の映画)
3.9
死に場所を求めて富士の樹海、青木ヶ原へとやってきたアメリカ人男性アーサー。そこで偶然傷だらけの日本人男性ナカムラと出会いお互いがこの場所を訪れるに至った経緯や人生について語らう。

実際のロケ地はアメリカの森らしいけどマコノヒーと青木ヶ原、そして渡辺謙。なんとも異色な組み合わせに樹海に漂うスピリチュアルな空気。『永遠の僕たち』を思い出させるガス・ヴァン・サントが見つめる死生観とでも言うのかな〜この掴み所のなさはザワザワもするけど妙に心地よかったです。そして今回も凄くストレート。

初登場シーンから流暢な英語でマコノヒーと会話する渡辺謙にニヤり。会話の中にある様々なキーワードやちょこちょこ挟まれるナオミ・ワッツ演じる妻とのシーンなど引っかかりと言うかまあ何かあるんやろな〜な察しはつくけど物語を追うのに邪魔にはならないバランスの良さ。

死を通じて生を見つめなおしていくマコノヒーの変化、そこに寄り添う渡辺謙。2人の表情ややりとりがとてもナチュラルなものになっていく。フワッと温かいイイ映画でした〜