このレビューはネタバレを含みます
ウディ・アレンの新作てことで観に行った。
ウディ・アレンの映画は『僕のニューヨークライフ』と『アニーホール』しか見てない。もっと見たいな。
ホアキン・フェニックスは私生活を含めて、変な人の印象がある。『ザ・マスター』と『インヒアレント・ヴァイス』の役柄の印象もあって、変な人間の役をやってると適材適所だなと感じる。
哲学が専門の大学教授エイブは友人がイラクで爆死したり、奥さんを寝取られたりで鬱気味。哲学なんて自慰行為だからと講義で話すなど投げやりっぷりが半端ない。でも、そんな寂しげなところとイケメンだからモテるのがヒモっぽくてさらにダメに見える。
エイブが教えている大学の学生ジルはマジメすぎて、彼氏とジルの両方を好きになって気持ちが定まらないとか言いだす。ジル当人にしたら正直で正しいんだろうけど、この人面倒くさいなと思いました。かわいいし魅力的なんだけども。
エイブがスパングラーっていうなんか悪い判事がいるらしいことを知って、彼を殺すことでやる気をだす。EDも治るし生活も良くなる。
原題が「分別のつかない男」って意味のようだけど、哲学よりも殺人に意欲を燃やすことで人生がうまくいくところが、哲学をさらに馬鹿にしてる気もします。
ジルに犯行がばれて自首するというけど、そんな気がさらさらなくて「こんなによい生活を取り戻せたのに刑務所で暮らすとか嫌だ」っていうのが、もう何とも言えないっす。そしてジルを口封じに殺そうとするのがエイブのひどさにさらに輪をかけてる。
エイブがエレベーターに落ちるときに懐中電灯がキーアイテムになるのがうまいなとおもった。まさかそういう使い方をされるとは思わなかったので、ここはすごくよかった。
あとリタのくだりが一体どうなったのか語られないのが、持て余してるように思えたな。
正直そんなに面白いとは思えないけど、エマ・ストーンがかわいいし、登場人物の生活は見てて満足しました。