ケヴィン・クラインを続けて鑑賞。
父のパリのアパルトマンを遺産相続して、ニューヨークからパリにやって来たマティアス(ケヴィン)は、借金を返済するため、そのアパルトマンを売るつもりでいた。ところが言ってみるとそこには年老いたマティルド(マギー・スミス)が住んでいた。彼が父から本当に相続したものとは…。
フランスの不動産の制度ヴィアジェが面白い。売却はするものの売主が死ぬまで借地権が売主に存在し、買主は代金とは別に毎月年金を支払うという制度(と思う)。日本でも近い制度を最近耳にする。日本の場合は買主が一括で代金を支払い、売主は死ぬまでそこに住むが、逆に売主は毎月賃料を買主に支払う。
この制度を全く知らなかったマティアスにとって、それはもう驚きの制度。賃借権付きの不動産はなかなか高値では売れない。
ただこの制度のおかげでマティアスは様々な事を知り、そして人生を切り開いて行く。
フランスって面白い。つくづくこの作品を観て思った。国民性ってこんなにも違うんだなぁ。
子どもを持つ人は一人の女性(男性)であるのか、それとも親でのみあるのか。
**ちょっぴりネタバレします**
親であれば夫(妻)以外の人を愛してはいけないのか。そういう倫理観を説くというより、その時の自分は子どもへ愛情をそそげなくなるのか。そういう意味でも不思議だった。
不倫をしていてもいなくても子どもを愛せない人はいるし、同じじゃないかと思うところだが、ただ不倫が決して褒められたものでない以上、それは言い訳でしかない。
不倫について、また違った視点で描かれた作品だったように思う。
そして、マギー・スミスがすごく年取った…