本当の自分に気付いてしまったらもう元には戻れない。真の己を偽って生きることなんてできない。
それでも、あんなに激しい痛みを伴うことになっても、そうすることで死ぬかもしれなくても、それを選択し貫き通した彼女はすごい。
そして。愛した人が目の前にいるのにもうどこにもいなくなって、それでも愛は愛のままで姿を変えて、懸命にその生き様を支えようとする奥さんも、本当にすごい。
絆が、素敵だった。生き様がどこまでも美しく、強く、尊いものだった。ふたりの崇高な精神に胸が震えて、つらくて切なくてたくさんの感情を味わって、涙が出た。
気軽には見返せないけれどずっと胸に残る映画。心の琴線を震わせる音楽も、映像も、何もかもが素晴らしかった。
