ヒメアノ〜ルのabokadoのネタバレレビュー・内容・結末

今年は邦画が豊作だぞー！
ということでDVDでいいかと思いながらフォロワーさんの絶賛と森田剛が怖い怖いという声と素晴らしいクロスカッティングと韓国映画の様な残酷性という言葉に惹かれ鑑賞。

素晴らしい！濱田岳の平凡な岡田、どうみたって頭おかしいでしょのムロツヨシ演じる安藤さん。純粋に見せて夜は女豹と化す佐津川ちゃん演じるユカちゃん。
そしてお待ちかねの無機質なサイコパス森田（名前と被ってるので紹介省略）それぞれが最高の打点で演じきっている気がした。
ゆるゆる平凡なちょっと可笑しな岡田の成長を見守る様な前半と『ヒメアノ〜ル』のタイトルバック！が出てからの後半。この字体がとても不気味で一気に作品を恐ろしいものなんだと理解させる。

岡田の無駄に長いベッドシーンと人を殺しまくる森田、生と死の対比クロスカッティングが本当素晴らしい。同じバックでも大変違います。同じ騎乗位でも大変違います。

こんな恐ろしい冷酷で残酷な森田なんだけど彼のバックグラウンドが明かされると不思議と感情移入してしまい、ラストの回想前の森田の一言に涙が出てしまった。
それに返す岡田もまた優しい。
不思議だったなんであんな奴が犬を救うのにハンドル切った？ていう謎もその回想で回収してくれてスッキリ。
森田の中にも純粋な森田がいて、彼の中には過去に自分の自慰行為を笑った岡田は居なかったのだ、岡田との思い出はあの夏の1日が鮮明なんだったんだなと思うといたたまれない。

許されないが犯人にもそこまでに至る経緯や考えが必ずあり深層心理というものは面白いなと思った。
にしてもめった刺し、レイプ、放火、撲殺、虐め、と内容はどぎついので覚悟してご覧あれ。
でも作品としてとても面白いです。