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馬喰一代のditaのレビュー・感想・評価

馬喰一代(1951年製作の映画)
3.5
@シネ・ヌーヴォ ~京マチ子追悼上映~  

タイトルの読み方わからない問題に関しては、日付と時間のみを窓口で伝えて受付の方にタイトルを言わせるという作戦を敢行し(ちなみに「ばくろういちだい」と読みます)、あらすじも何も知らずに観たけど、三船・マチ子・タカシ揃い踏みの映画は面白いに決まってるし、木村恵吾とは気が合いそうだ(偉そうに)。そしてお馬さんが可愛い映画はいい映画という定義が出来つつある。

話自体は、妻に先立たれた三船が貧乏ながらも息子を一生懸命育てるというのが主軸で、小津よりも生活感がある分入り込みやすくて、相撲のシーンとかわかってても三船がんばれ!ってなったし、劇場にいたみんなで脳内応援上映してたと思う(心の声が漏れるいつものおじさんもちゃんと応援してた、声でかいねん…)。

加えてマチ子様の「ヒロインやけど男と対等の立場に立っている」という鉄板キャラに加え「でも好きな男を一途に思い続けちゃう」女性としての魅力もいっぱいで、いつも思うけどあのしなだれ方とぷんすか怒る仕草は真似したい。ちなみにしなだれかからせてくれる肩はいつでも募集しています。

タカシはタカシで度量の広さが半端ないというか、悪い時はすげー悪い顔だし良い人の時は「全部持っていきやがって…」という説得力がある。三船は三船だったけどスタアはそれでよし!

にしても、ラストで三船が息子に言い忘れたことがある言うてお馬さんを必死に走らせ、やっと息子に追い付いた時に掛けたことばがそれかよ(ネタバレに書きます)…ってなったのは秘密。三船らしいっちゃぁらしいのか。
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