コーディー

お盆の弟のコーディーのレビュー・感想・評価

お盆の弟(2015年製作の映画)
4.1
過去に1本だけ映画を撮ったことある40前の売れない映画監督のタカシ。大腸ガンを患った兄マサルの面倒を看るって理由で実家へ帰る。けどタカシの方も妻に愛想つかされ半分追い出された格好w
負け犬爆走中のカッコ悪い男の行く先は?って話。

全編モノクロ、地味目なキャスト、いかにもなユルくてコミカルな展開。けどこれがなかなか辛辣に抉ったりしてくるwダメ男への愛のムチとでもいう感じ。対照的にこの映画に出てくる女性はみんなちゃんとしてるので余計にダメさ加減が際立つんやけど人生で一度や二度こういうダッセ〜なオレ。。を感じたことある人なら痛えよ〜ってなりながら愛せるはず。
そんなバカを承知で愛さないまでも相手してくれる女性の存在もやはり有難いw

タカシを演じる渋川清彦、いつもは結構イカツイ役が多いけどこういう普通の兄ちゃん役もドハマりしてていい感じにダサい!兄マサル役の光石研との他愛もない兄弟のやりとりが微笑ましくも悲しい。〝巨乳の女の子が大腸癌のおっさんに惚れますように〜〟って神社でお願いする光石研が最高でしたw男ってバカだなw
あとタカシの親友役の岡田浩暉がクセのある役ながらスゴくイイ味出してました〜

熱量こそ違うけど脚本家が同じって事で『百円の恋』に似たユルユルの中にピリリとスパイスを入れた人生讃歌って感じでスゴく好きです!