逆鱗

弁護人の逆鱗のレビュー・感想・評価

弁護人(2013年製作の映画)
3.5
今のコロナ渦中の日本政府の対応とダブらせながら観てしまった。

私は左派でも右派でもないので、以下に客観的に記載するが、政治的な話に不快感を感じる人は読まないでください。
ただし、誹謗中傷は書きません。

この映画の韓国の軍事政権のように拷問するなどとあからさまではないが、今の日本政府による補償や救済が不十分な中での自粛要請という名のほぼ強制は、この映画の公権力のように同様な理不尽さを感じる。

この映画にも描かれていたが、新聞やTVを疑えというのは、今の日本でも同じである。

財務省のHPに国債を増発しても日本はデフォルトしないというコンテンツがあるのに、補償には財源が無いとか、国債を発行して賄った分は、後で増税しても穴埋めしないといけないなどという主旨の報道がある。もちろん、相反する主張を並べて報道するならまだしも、偏向報道のように緊縮財政派の主張だけを取り上げる大手新聞やTVニュースがある。

しかも、世界でも類をみないと政府が主張する108兆円の経済対策のうち本当に政府の支出はたった18兆円程度であることはなかなか報じられない。

東京の新型コロナ感染者の数が三桁を切ったという報道が時々あるが、その時に限って検査数も減っているのを同時に報じるTVニュースは少ない。

誰かが意図的に偏向報道しているのか、たまたまかわからないけど、この映画の韓国軍事政権時代と同じように、マスコミの報道を鵜呑みにできない現代日本であることは間違いない。

ただし、今は情報は取捨選択できるほど、入手先は豊富である。多くの情報をインプットし、己が正しいとか思う情報を選びたいものだ。
逆鱗

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