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ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ★アディオスのKUBOのレビュー・感想・評価

3.2
これCD買ったな〜。

7月3本目の試写会は「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ:アディオス」。

18年前、一世を風靡した「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」。作品内でオバマ大統領も「買った」って言ってたけど、私も渋谷のタワレコのパワープッシュのコーナーに山のように積まれた「BVSC」を買ったのを思い出した。当時、流行り物には目がない人たちはこぞって彼らの音楽を聴いたものだ。

本作は、その「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」の大ヒット以降の彼らを追った続編である。

突然の大ヒットに戸惑う彼らの姿を追う。ワールドツアーやVIP並みの待遇を「なんで今ごろ?」と何度も口にしながら楽しんでいる高齢の彼ら。まあライ・クーダーのせいだな。それが良かったんだか、余計なお世話だったんだか、マジで微妙なところだろうが、彼が世界に紹介しなければ、キューバ以外の人たちは誰も彼らの音楽を聴くことがなかったと思えば、功罪あっても「功」がデカイか。

電撃的なアメリカとキューバの国交回復を受けて、BVSCは2016年にホワイトハウスへ招かれる。だがそこには18年前中心になっていた数名のメインメンバーの姿はない。前作で90代だったのだから当然と言えば当然なのだが、その間に天に召されている。

それでもフィルムは、招待された現メンバーのホワイトハウスライブと、その後行われた「アディオス・ツアー」を追う。

前作ほどのインパクトはなくても、本作は2016年のカストロの死亡とアメリカとの国交回復を受けて、音楽を通してキューバを語り、その平和の橋渡しとしてBVSCが選ばれた瞬間を記録する。

音楽って言葉も国境も越えるね。

ヴィム・ヴェンダースは本作では製作総指揮です。
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