“日本のジム・ジャームッシュ”こと山下敦弘監督作！
山下監督作というとキネマ旬報が毎年のようにベストテンに入れてんな～というどうでもいい個人的な印象、、(笑)
それはさておき、あ～今自分は日本映画を観てるな～という実感がとてつもなく沸いてくる良い作品でした。ジム・ジャームッシュ作品を評する時に皆さんがよく一般的に使われているまさに“オフビート”ってやつですね。派手な展開など一切ないのに日常的でリアルな描写、心の機微を丁寧に描いた描写に引き込まれます。
本作の蒼井優が如何に素晴らしい女優魂を感じさせる怪演をしているかとか、近年の蒼井優が如何に女優として圧倒的な輝きを放っているかということは皆さん周知の事実なので省略するとして…
改めて本作で自分はオダギリジョーの凄さを痛感しました。なんていうか本当に肩の力が抜けた見事な佇まいと蒼井優の怪演を受け止めるその“受け”の芝居が素晴らしい。彼自身物凄くシネフィルで、特にジャームッシュ映画が大好きと公言されているだけに本作はとても思い入れの強い作品だったんだろ～な～と思います。
ラストの気持ちいいくらい希望を感じさせるハッピーエンドも良かったです。
