J四郎

スパイダーマン:ホームカミングのJ四郎のレビュー・感想・評価

4.3
スパイダーマン、マーベル・シネマティック・ユニバース本格参戦!
これが二回目のリブートって事かな。
ロゴが出てたから、コロンビアもソニーもまだ関わっているようだ。

映画が始まるとマイケル・キートン演じる処理会社のおやっさんが、スタークと政府に仕事を奪われる。これが今回の強敵、ヴァルチャーのオリジン(誕生譚)になっている。
華やかなヒーローの活躍の影で泣く人もいる。MCU世界の負の一面が垣間見える。
ここってトニー・スタークのいけ好かん部分も表現してるような。本人も知らん内に敵を多く作ってるタイプやな。

しかし、対するスパイダーマンのオリジンは一切語られない。これは思い切った英断だ。アメイジングの時、また見せられんのかよ?って意見がよくあったので正解だと思う。スパイダーマンくらい皆知ってんだろ?って事だろう。

今回、スパイダーマン、ピーター・パーカーを演じるのはトム・ホランド。さすが超有名ヒーロー役を射止めただけあり、魅力的な俳優やな~!学生ドラマ部分も彼の魅力でグイグイ引っ張る。この先、ドンドンと出演作が増えてくだろうね。
シビルウォーから出てるが、メイおばさんも今までのイメージを覆すセクシー美魔女になっとる。

今回のピーターも普通の高校生。キャラクターは今までの映画版より陽性キャラになってる感じ。このお年頃の男の子のリアルさか、認めてもらおうと背伸びする、そのくせ最後は大人に頼る甘えた部分も併せ持ってるよう。まだ未熟な彼だが、周りの大人たちが陰から暖かく見守ってるのも微笑ましい、

クラスメイトたちも今回は人種がさまざま。実に個性豊かな子が揃っていて青春ドラマとしても優れている。
あれ?いつものヒロイン、どちらも居ないぞ?と思ってたら最後でネタ明かしがあった。そうきたかー!

アイアンマン、トニー・スタークもうるさくならない程度に活躍している。素人クサさ全開のスパイダーマンに比べて、彼が登場すると安定感がハンパない。
父親役になろうとしてるんが微笑ましいが、アイアンマン一作目からシビルウォーまで観ていると感慨深いもんもありますな。
あと戦犯キャプテン・アメリカ(シビルウォー後なので)も変則的な形で登場します。出てくる度に笑えるので、今回はほとんどネタ扱い。

アクションもさすがMCU、派手で見せ方も上手い。
驚いたのがスパイダーマンのスーツ!スタークからもらっただけにガジェット満載で、プチアイアンマンってところ。
ドローンやナビシステムが笑える。即死モードって何やねん。

ヴィランとして原作ではお馴染みのヴァルチャーが登場。
なかなか可哀想な設定だが、そこはあまり掘り下げてない。あまりやり過ぎたら暗~い話になりそうだしな。
アベンジャーズ事件の残骸から色々とガジェットを作ってる所が面白い。
これを演じるのがマイケル・キートン。この人が演じているだけに、あるシーンでの威圧感が物凄い。
この人、バットマンをやってたので、ある意味バットマンVSスパイダーマンやな。

スーツ然り、至れり尽くせりヒーローのピーターだが、最後は自分の力だけで戦う事に。それまで甘えてた自分を奮い起こして立ち上がる姿、ここで本当にスパイダーマンになったんだな。
最後の戦いもメッチャ派手。でも、正義のため戦う度に余計に被害が拡大していた気がせんでもないが・・。

いや期待していた以上に面白かった。最近、MCUはヒーロー単体作の方が良いかもしれません。
またかよ?って思っている方。斬新なスパイダーマン像が見れるかもしれませんぜ?
J四郎

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