こんな壮絶な設定の映画作品もなかなか無い。
イギリスの首相が亡くなって、国葬として招待された先進国の首脳たちが全部殺されちゃう。とんでもない。
イギリスのVIP警護はどうなってんだ!
日本の総理大臣なんてさ、渋滞だか行列だか知らんが長蛇の車列に巻き込まれて「なかなか進まんのお」とか言ってんだよ。普通、警察車両か何かに先導されて悠々とノンストップ走行じゃないの?
しかも運転手と総理大臣、二人きりなんだもん。定食屋に昼飯を食いに行ってるかのようなお手軽さ。我が国のSPはどこ行ってんのよ。
しかも前述の通り各国首脳はテロリストに次々と殺されてしまうトンデモ展開なんだけど、
ドイツ→射殺
カナダ→爆殺
イタリア→爆殺
フランス→爆殺
日本→溺死
溺死って! ひどいよ!
もうある意味、日本が一番悲惨。
前作レビューで「アメリカ政府から訴えられてしまえ」と書いたが、今作は世界中を敵に回したね。自民党の偉い人から怒られてしまえ。
さて、前作で強烈な弱さを遺憾なく発揮したアメリカ軍や特殊部隊に続き、今回のイギリス警察や軍隊もひたすら弱い。銃撃戦で全滅しちゃうし、バッキンガム宮殿の衛兵もみんなテロリストだし(採用基準どうなってんだ)、MI6などの諜報組織も弱々しい。裏切り者が多すぎて、そんなに給料が安かったのかと余計な心配までしてしまう。
対するテロリストたちがメッチャ強い。強すぎる。そして武器持ち過ぎ。
そんな強大な敵に今回もジェラルド・バトラー演じるSPが敢然と立ち向かう。強い強い。今回は大統領も銃をバシバシ撃っちゃう。なんて世界だ。
アクションはサスガのド迫力。銃撃戦は前作よりも今作のほうが圧倒的で凄まじい。
でもフラグの立て方が下手。セリフ回しで「あ、この人死ぬわ」「こいつ裏切り者」ってすぐ判る。下手。
前作では下院議長だったモーガンさん、今作では副大統領になってた。おめでとうございます。
前作でボコボコに殴られ蹴られ血まみれになって悲惨だった国防長官のメリッサさん、今作ではアメリカ本国の指令本部で顔芸のみ、無傷でした。良かったです。