J四郎

ヴィジットのJ四郎のレビュー・感想・評価

ヴィジット(2015年製作の映画)
3.8
M・ナイト・シャマラン作品のホラー映画。
POV形式で話が進むのが特徴。
今更、POVかよ?と思っていたが、見やすく工夫されている所は流石。

この映画は本来、昨年に観てやろうと思っていた。
しかし、間違えて「ヴィジット 消された過去」っていう同名のクソつまらん映画を借りてしまった!皆さんご注意を。
でPTSDになった訳ではないが、今になってやっと鑑賞。
いや、あんなのとは全然違ってこりゃ面白かった。

姉弟ふたりが会った事もない祖父母のお宅訪問をする。
そこで二人は3つの約束を言い渡される(お前らグレムリンか)
しかし、なんだか祖父母の様子がおかしい。
夜になるとおばあちゃんに異変が起き、おじいちゃんは突然ブチキレる。
次第に異変に気付く姉弟は夜、カメラを仕掛ける。

主人公の姉弟二人がまだ子供で、それに対するのが老人ってバランスが上手いなと思った。
特に老人という設定を上手く使っていて、最初この人らってボケとるんでは?と思わせる。認知症の人って、一時的に意思疎通が出来なくなってコワイと思う時がある。非力な少年少女なら尚更だろうね。
コレって不快に思う人が出てきそうやな?と変に心配する。不謹慎スレスレの際どいコースを狙った危険球。
さて、ジジババは本当はどうだったのか?は書かないけど。

それにしても相変らずシャマランってマジかギャグか分からんネタをぶっこんできますな!
弟くんが言うように「悪いもの見た」ってシーン続出。
一例を挙げると、二人を追っかける謎の人影。ここがまず最初の恐怖ポイントになっている。でも、よく見たら無邪気なおばあちゃんでした~。
と安心してると後ろを向いた姿は半ケツになっている。
ヤバいなこのババア、と思いつつも吹き出しちまったい。
究極まで高まった狂気とお笑いは紙一重か。

ジジババに一体何が起こっているのか?は最後に真相が分かる。
クライマックスで二人が一番苦手としているものが襲ってくる。
特に弟の方。彼にとって最悪な事態が起こってしまう。
でも、ココもうわっ!と思いつつも冷静に考えればあまりのアホらしさに爆笑。その体験を活かした弟のラップも笑えます。

特典映像で芸術についてスカして語るシャマランだが、作風のギャップが面白いですな。
この人の映画って、熱狂的なファンがいる一方で、合わん人には理解不能になる傾向があると思う。コレなんかまさにそうちゃうかな?
特にファンって訳でもないがコイツは楽しませてもらった。
J四郎

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