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エブリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中にのemilyのレビュー・感想・評価

3.4
1980年代、大学野球部を舞台に、新学期が始まる前の3日間のハチャメチャばか騒ぎを80年代の音楽とファッションと共に、ユーモラスに綴る物語。

新学期が始まる前の3日間。期間が決められているから馬鹿になれる。3日間といえばあっという間だが、恋人だって作れるし、チームの輪を結束させるには十分な時間だ。

オープニングのザ・ナックの「マイ・シャローナ」や、タイトルにもなってるヴァン・ヘイレンの「エブリバディ・ウォンツ・サム!!」など懐かしの80年代のナンバーが並び、ディスコミュージックからカントリー、パンクから、エンディングにはヒップホップまで、ジャンルを超えた音楽に、ダンス。もちろんお酒と女の子のことが絡み、下ネタ全開で、それぞれの性格が際立つ会話と立ち振る舞いを、観客として見つめ、気が付いたら、その一員になってる気分を味わえる。

しかし彼らも野球の事となると目つきも変わる。そう、頑張っていることがあるからこそ、ばか騒ぎも充実し、メリハリがでるのだ。そうしてこの3日間一緒に過ごした新しい仲間たちと、楽しい事で盛り上がり、気づかぬうちにチームとしての結束を高めているのだろう。これから始まる新しい一年、夢と希望でいっぱいの大学生活。何でもできると思ったあの頃。何もないようで、すべてがあった学生生活。楽しまなきゃ損。欲張りにならなきゃ損だ。でもそれが充実するのは、頑張ってることがあるからだろう。
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