いかえもん

団地のいかえもんのレビュー・感想・評価

団地(2015年製作の映画)
3.8
Amazon primeで配信が始まったので、見てみました。
関西を代表するコメディ女優である藤山直美さんの演技が見られる映画って数がすごーく少ないので、それだけでも貴重です。そして共演は岸部一徳さん。この二人の力の抜けた演技がすごく癒しになるんですよねぇ。もちろんお二人ともバリバリの関西人なので、関西弁にも全くの違和感がないどころか、まさに近所にこういうおばちゃんとおじちゃんおるよなー!って感じ。吉本新喜劇みたいなコッテコテの関西のノリじゃない、日常にあるさらっとした関西の感じが笑える。団地にお住いの奥様方も井戸端会議のシーンなんか、こういう気ぃの強い、おもろいけど微妙にめんどくさいおばちゃんらおるよなーって思う。
そして、謎の人物、真城くんを演じる斎藤工の奇妙な感じがとても面白いです。

息子を亡くして店をたたんだ漢方薬局のご夫婦の団地での暮らしを描いているんですが、後半、そんな日常から解き放たれた意外な方向へと話は展開し、ラストはちょっとわけわかりませんでした。
それでも、なんだか楽しい映画です。

スーパーでパートの仕事をしている藤山直美さんが、どうやらどんくさい人らしく、バーコードをピッて通すのに時間がかかるんですが、それを店長に怒られて、自分の着てるボーダーのシャツをバーコードに見立てて一人でレジの練習?するところなんか、かわらいらしくもあり、哀愁もありでとても素敵。藤山直美さんの自然な演技が冴える!

最初の方の、「五分刈りです!」で心を掴まれれば最後まで楽しく見られるんじゃないでしょうか。