このレビューはネタバレを含みます
タイトル通り(マーシュランド=湿地帯)湿度高めの作品だった。
終始じめっとした陰湿な空気に包まれていて、いつか起こるだろう“何か”をじっと待っている感覚に。
張り巡らされた伏線を踏まえて、頭の中でこの事件の結末を考えながら鑑賞した。
正直、ラストには少し物足りなさを感じてしまった(クライムサスペンスの見過ぎも要因のひとつ)けれど、そこまでの不穏な空気感やキャラクターの描き方は見事だった。
本作を観て改めて、スペイン映画は“静なる闇”を描くのが上手いな、と。
2020-017