Kuri

クリーピー 偽りの隣人のKuriのレビュー・感想・評価

クリーピー 偽りの隣人(2016年製作の映画)
3.9
怖い映画が大の苦手なのでサイコスリラーというジャンルに尻込みしてしまっていたのですが、前作"岸辺の旅"をみかえしてあまりに素晴らしかったので思い切って。
結果、すごく面白かったです。
確かにスリラーだけどサスペンスだしコメディとも言えるような作品。

人間は変わらないってこと、最初から壊れていたってこと、それらを映画的としか言いようがない手法でスクリーンに映し出す130分間のエンターテイメント。
会話をしているだけで退屈になりかねない場面も、光と風と視線とカメラワークで緊張の糸が張り詰め続ける豊かな画面に仕上げられてて唸ってしまいます。

言葉にすればハッピーエンドになりそうな場面でも、何かが決定的に終わってしまった、いや、最初から壊れていたことを改めて印象づける鮮やかなラストシーン含め、傑作でしょ、これは。

怖いのきらーいなんて観なかったら、損してしまうところでしたよ。
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