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永い言い訳のlarabeeのレビュー・感想・評価

永い言い訳(2016年製作の映画)
3.7
【「ちゃぷちゃぷローリー」可愛すぎ、主題歌が可愛いすぎ】

ずっと美容師の妻に髪を切って貰っている作家の衣笠幸夫(本木雅弘)。髪切ってもらうくらいの関係なので仲は悪くない、はずなのに関係性は冷え切っている。

その妻、夏子が友だちと旅行に行っている間、幸夫は他の女性を抱いている。そんな時、妻が事故で亡くなった事を知る。

そこから幸夫の償いの日々が始まるのだが、そこに同じ旅行で妻を亡くした陽一(竹原ピストル)親子との交流が始まる。

陽一は長距離トラック運転手なので、誰かが幼い兄妹の面倒を見なければならない。幸夫は妻への後ろめたさを償うかのように、陽一の子供の面倒を見る。

徐々にお兄ちゃんと妹たちとの心が通いだす幸夫。その中で改めて妻との関係を振り返っていく。

結局人は孤独だし、刹那的な気持ち、どこか覚めている幸夫の気持ちはわからなくない。でも人と人ってそんな関係でいいのだろうか?との思い始める幸夫の気持ちも良くわかる。

西川美和はわかっている人だと思う。『ゆれる』でも『すばらしき世界』でも、どこか生きにくくて悶々としている人たちのやりきれなさを上手く掬い上げている。この人の感性、信頼出来る。

そして妹の灯ちゃんが好きで見ている劇中アニメ『ちゃぷちゃぷローリー』。これこの為に西川監督が作ったらしいけど主題歌がキャッチーでも可愛い過ぎ。主題歌YouTubeで観れるので是非。
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