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ATARI GAME OVER アタリ ゲームオーバーのtransfilmのレビュー・感想・評価

3.5
nintendoが世界に飛び立つ前、家庭用コンピュータゲーム機はアメリカのATARIが牛耳っていたんだとか。
ATARI2600という世界で初めての家庭用ゲーム機を販売して巨額の黒字を出していたにもかかわらず、80年代に突然消えてしまう。その理由はなにか? 
ゲーム好きの映画脚本家数名がATARIの歴史と、消えたゲームを追うというマニアックなドキュメンタリー。

破棄されたATARIの売れ残りゲームはどこにいったか?
80年代、なぜ急にATARIは消えたのか?
という二つの軸で話が進む。

まずは、ATARIの歴史を追う話として、当時のATARIゲームエンジニアや、マネージャーたちに会社の社風や、80年代に何があって消えてしまったのかをインタビューする。
一番初めに紹介されたのは、ATARIはマリファナOK、アルコールOK,パーティOKだったぜ! ということで、なんてうらやま・・けしからん会社かと思った。というか、もうそれでつぶれた理由わかったじゃん!と思ったけど、いやいやそれでもうちは一時期絶頂期だったよ。映画のゲーム化の話もくるようになって、スピルバーグにもプレイしてもらったよ。それでも急につぶれてしまったんだよ。ミステリーだね!

・・という感じです。
詳しくは知らないけど、この映画を観た感じだと世の中的には「E.T」のゲーム化が大失敗して(スピルバーグは絶賛)ATARIがつぶれたと思われてるそう。この映画を観ると、本当の理由がちょっとだけわかります。

次に、破棄するのに困ったATARIの売れ残りゲームはメキシコの埋め立て地に埋められたらしいという話。メキシコの埋め立て地を掘り返すために、ゲームオタク、考古学者などいろんなマニアックな人たちが集まってくる。一番マニアックなのは、「埋め立て地のスペシャリスト」という人。
「埋め立て地のことなら何でも知ってる。埋め立て地のゴミのことなら私に任せなさい!」という人だった。申し訳ないけど、リアルでそういう人にあったら自分は話で盛り上がれる自信がないです 笑
ゴミを掘り返すときに大勢の見物客が集まってたんだけど、本当だろうかという感じだった。うーん、いったい何が楽しいんだろうか。せめて、ピラミッドでクレオパトラの秘宝を掘り出すとか、そんなんじゃないとね。自分だったらそれでも見物しにいかないけどw

ものすごくマニアックな話だけど、映画の中ではものすごく真面目なことも語ってて、自分みたいな社会人だと、今のはメモしといたほうがよかったかもね。と思えるくらいの話もでてきます。最後に、「ATARIが今のシリコンバレーの価値観を生み出した。」と語ってた人、たぶんすごい偉い人なんじゃないかと思う。なぜなら、一つの会社の事業をこうやって壮大な話として語れる力があるから。まるで事業部長と話してるみたいでした 笑

この映画を観て印象に残ったのは、ゲーム好きな人は、映画も好きな人が多いんだなということ。
観てると、ああ自分もひょっとしたらこの人たちと同類なのかもという思いが湧いた。
子供の頃はゲームしてたしね!
またやろうかな!ブリー・ラーソンもやってることだし!


迷言ピックアップ:
「ゲームのおかげで、創造力豊かな大人になれた」
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