これはありがちな感情移入から涙を流すのを狙った映画じゃない。
そうゆう映画だと思ってみたからびっくり。
これは見せてる映画。
底の無い深い悲しみを抱えてる人を。
喪失感から自分の不甲斐なさに怒る人を。
どうにも亡くした事を受け入れられない人を。
人が悲しみのあまりに踠いて苦しむんだという事を。
そこから救われる所を描いた映画でもない。
悲しい喪失を受け入れる所までで終わる。
それが素晴らしいと思った。
またユーモアな所もあるから重すぎずに
優しい描き方だから軽すぎにもならずに
見た人に読み聴かせてるみたいな映画。
悲しみは悲しい。
悲しみは時間が経とうと愛があろうと死を理解しようと
悲しみが悲しくならない事はない。
悲しさをどうしたらいいか分からない時に
こんな引っ張り方があるというファンダジー映画。