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バービーのmetalicheartのレビュー・感想・評価

バービー(2023年製作の映画)
2.5
まず、映画としてつまらない。
とって付けたような、ドヤ台詞。
下手くそな歌とダンス。
何見せられているのか。

女は男からも、女からも嫌われる。
女の敵は女を、ドヤ台詞。当たり前すぎ。

冒頭の人形を叩きつけ、壊す描写。
もうこの時点で受け付けない。
このパロディ演出いいでしょ?ってドヤ顔が見えてくる。
元ネタ知ってても、嫌いだわ。
幼き時、赤ちゃん人形で遊んだきた女性たちの気持ちを、平気で傷つけてバカにする。悲しかった。
自分たちの主張の為なら、徹底的に破壊する、一部のフェミニストと同じ。

鬱のバービーの話も、苦しんでる友人もいるし、自分も辛かった時期もあるだけに、高慢と偏見まで使って、バカにする。このドラマ、アメリカではそういう扱いなの?面白いのに。

フェミニスト、男性、マテル社とかみんなバカにしてるけど、普通に生きてる女性を一番バカにしてる気がする。
まずバービーが、最高裁判事、大統領、ノーベル賞作家、物理学者だとかで、何にでもなれると言うけど、そこには努力がない。口だけ。
自分が自認してれば、なれる。
心が女なら、身体が男でも女性トイレや更衣室、女子スポーツに参加出来るような、乱暴さを感じた。
また着せ替え人形だけに、フリをすればOK
ケンをはじめとする、男性には人権?もない差別的な世界。
不寛容で排他的な光景、これがバービーの天国。
女の子たちへの夢がこれって。
ずいぶん舐められたものだ。

人の上に立つ女性たちは、みんな人一倍努力してる。
そして、男性よりも敵である女性に認められる方がさらに厳しい。
女性は女性に潰されるんです。
今まで、努力や偏見や困難に悔し涙を流しても諦めなかった女性だから、人の上に立ち尊敬するのに、こういう闘う女性の姿、見たかったな。
同じピンクのバービーなら、キューティーブロンドの方が、ずっと応援出来る。

これが人間界と関わって、ケンによる男性主導の世界へ変わり、ケンたち男性が、自分自身の価値を見つけて、立ち上がる。
ゴッドファーザーの扱いも酷い。
でもその世界を許せないバービーたちは、女を使って邪魔する。
男なんて不用という、出自はコールガールなバービーが、性的に男性を破滅させるのは、皮肉であり矛盾。

ラストは、自分らしくと多様性を訴えたいんだろけど、今までのバービーたち女性以外の描かれ方、無意識な差別的描写から、言論と行動が矛盾している、今のアメリカの多様性が見事に見られる。
ただの価値観の否定だけ。

一方の意見の押し付けにより、もう一方の意見なんて考えない。
自分たちが正義。
宣伝とはいえ、日本人に決してバカにしてはいけない原爆の問題や、他にも海外で色々物議を起こしていながら、多様性を訴えている作品とは、見かけだけのバービーみたいで、笑わせていただきました。

ここまで計算して制作したなら、
拍手ものです。大傑作です。

でも、薄寒いギャグとドヤ台詞に、見ていられませんでした。
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