原題: The Irishman
3時間29分は確かに長いので観始めるまでかなり躊躇しましたが、冒頭からグイグイ引き込まれて気付いたら終盤でした。
マーティン・スコセッシ監督、ロバート・デ・ニーロ、アル・パチーノは知っていましたが、ジョー・ペシは知らず初めての鑑賞となりました。
アル・パチーノは途中まで気付かず。歳をとって顔が長くなったような気がしましたが痩せたせいかな？
本作、なんと言ってもロバート・デ・ニーロです！彼の全身から滲み出る品格…。若い頃から幾つになっても失われないあの品格が作品に魔法をかけると言っても過言ではないと思います。一ギャングの半生を描いたと言ってしまえばそれまでですが、アメリカの激動の時代を生きた一人の男の生き様…。罪を犯しながらも彼なりの人生を駆け抜け、その人生も終焉を迎えようとしている彼にそっと寄り添う神父。現在からの回想、神父に告解…というスタイルは『アマデウス』を思い出します。
そして特筆すべきは、歳を重ねた俳優たちの若い頃〜現在までを特殊メイクではなくCGを使ってその風貌を表現することに成功したことです。
エンドクレジットの後で流れた「監督・出演陣が語るアイリッシュマン」も良かったですね。CGという手法について話は大いに盛り上がっていましたが、その場に於いてもロバート・デ・ニーロは言葉少なに静かに微笑んでいました。
