髙橋佑弥

クイーン・オブ・アース(原題)の髙橋佑弥のレビュー・感想・評価

4.5
ロス・ペリーの長編第四作目。
湖畔で過ごす女ふたりの友情は、暴走する自意識/自己愛、染み出すパラノイアによって腐食する… ファスビンダー影響下(※1)"崩壊した女の映画的世界"系譜において、血統書付の正統的後継作でありつつ、同時に最も先鋭的であたらしい…そんな最前線。傑作。

※1
監督のロス・ペリーは本作の影響元について、ファスビンダー 『ペトラ・フォン・カントの苦い涙』&『マルタ』(「『Queen of Earth』のインスピレーションはリンカーンセンターのファスビンダー回顧上映で得た。これらの部類の映画を知り、僕も作りたいと思った。」)やハーヴェイ『恐怖の足跡』、ポランスキー『反撥』、アルトマン『イメージズ』、アレン『インテリア』などを挙げ、「崩壊した女の映画的世界」を目指したという。

・『百合映画完全ガイド』(星海社新書)にて、本作のレビューを担当しました。
https://www.amazon.co.jp/dp/4065201799/ref=cm_sw_r_cp_api_i_PUrnFbCQ0NZ6N

↑ 初見時の感想見つからず。
本&ネットで書いたときの文章を切り貼りした。

2018/12/23
髙橋佑弥

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