Aya

ストーンウォールのAyaのレビュー・感想・評価

ストーンウォール(2015年製作の映画)
3.3
エメのゲイものですって!
しかも「ストーンウォールの反乱」の映画化・・・とはちと言い難いようで・・・。

ちなみに1番の驚きは日本公開2016年12月になってるのに2017年8月現在新作として京都でかかっているということは衝撃的ですね!!

「インデペンデンス・デイ:リサージェンス」は予算が1億6000万ドル。
こちらは1200万ドル・・・超小規模でエメ自身ゲイなこともありかなりパーソナルな内容になることは見る前からわかる。

ヤバいです!
トマトでの評価が9%です!!全米の批評家にディスられてます!!
ちゃんと原因があって。
歴史考証が適切にできていない(歪められている)点、極端にホワイトトラッシュされている点の2点だそうで。

ショーン・ペンの「ミルク」の10年以上前の出来事ですね。

私この話知らなかったので、見ている間はあまり違和感を覚えずに見ていたんです。

田舎で好きだった彼との秘め事を友達に見られ、故郷を追われるようにNYに出て来たジェレミー・アーヴァイン。
そこで出会った姉御肌のジョニー・ポーシャンら男娼たちの仲間に加わって生活をしてゆく中で、くだんのストーンウォールインでの暴動に巻き込まれるっていうかコイツがかなり率先してやっているというか・・・。

田舎から出て来たいわゆるトランスジェンダー的な振る舞いや格好をする子ではなくわりとノーマルなゲイなんですね。
内向的で優しい子。
だから途中で良好的にゲイ運動を進めていこうとする男の誘いに乗っちゃって、フラれて、完全に腹いせで暴動に参加したように見えたんですけど・・・。

で、この子の姉御的ないわゆるオネェっぽい感じ、男前な「姉」を演じるジョニー・ボーシャンて人が見事に役にハマってて!すっごい良かった。
この人見たことないんだけど「NERVE」に何役で出てた?ぜんっぜん記憶にないわ!

この2人の姉弟関係すごく良かったな。

多分何も知らないと、エメのわりに小規模で観れる作品作るなーと思ったんだけど、アメリカではかなり問題視されたようで。
まあ、エメみたいなビックバジェット監督って単純に嫌われるんじゃないですか?

エンドロールにもチラッと出てくるんですけど、実在の人物でのちに活動家になっていった人が何人か出てはいるんだけど、あんまりフューチャーされた役ではなくて。

ほぼフィクショナルな登場人物たちが主軸に置かれているため、これはもうテーマの引用レベルかと。

しかもそれがほぼ白人のみで構成されているんですね。
あの女装のマーシャ、とかいう黒人のお姉さん実在しますよね?のちの活動もエンドロールに流れたりしてるのに、劇中靴投げるシーンしか印象に残ってない。

今まさに人種問題が大変なことになっている時にこのホワイトトラッシュぶりはハッキリ違和感ですよね。
舞台NYなのに多人種、メキシコ系やアジア系、アイルランド系の人もほとんど出てこない。

且つ、ゲイ以外のレズビアンやバイセクシャル、いわゆるクィアな人たちが排除されている点。
女性なんてパトカーのシーン以外ほぼ出てこないですからね。
それは白人のゲイであるエメの差別的な視点を感じてしまった。

主人公の妹役で「ホワイト・ハウス・ダウン」のあの子出てたね!
もう18歳か・・・時が経つのは早いです・・・。

調べて見たのですが、どうもこのストーンウォールインの暴動、諸説あるようでして・・・そんな前の話でもないのに・・・。

暴動を起こした側でも意見が割れており、最初に警官隊への攻撃は瓶ビールでを投げつけたとかヘアピンを投げつけたとかそのレベルで食い違っているようで・・・。

そして踏み込んだ警官隊からも新証言が出るレベルとか。
普段から確執はなく、当日も一緒にダンスをしていたとかそもそもウォール・ストリート関連の盗難事件を追ってたとか・・・調べるだによくわかりません。

ただラストにNYをパレードするシーンの安さはたまらないw
人数が少ない上合成が下手くそだし見せ方が下手すぎるw
低予算の使い方に慣れていないエメの可愛さが出たと思った(あそこお父さんいないとダメだろ〜!)
で、彼が里帰りしたのは結局なんだったんですかね??

後、やっぱコレ系のレベルの作品にしては長すぎです。100分てか80分台でもええわ。
わりとダラダラしてるんだから!
Aya

Aya