MARUKO

20センチュリー・ウーマンのMARUKOのレビュー・感想・評価

20センチュリー・ウーマン(2016年製作の映画)
4.1
自分がこの映画に邦題をつけるなら「いつの時代も」
おそらく見る人の年齢、男女によって全く感じかた、見方が違う映画であると思う。
自分はこの時代をよく知らない世代。そうだからかは分からないけど、ストーリーを通してギャップやすれ違いが印象に残った。

自分は今作を見ていて何度か時代を忘れた(いい意味で)。
たまに差し込まれる写真や語りで“そうだ、1970年だった”と思い出された。
思春期の息子を抱える母親の姿、思春期に悩む子供の姿、時代の激しい移り変わりにしがみつく若者の姿、それについていけず苦しむ大人達。
今と変わらない。
思春期はもとより、大人たちが今のネット社会に苦心しているように。だからそんな邦題がポッと浮かんだ。

とてもオシャレな映画で、冒頭10分であ、これ好きだと思えた。見る人がみたら70年代を感じるオープニングなのかな?早送りの映像はなんだか可愛らしい。
登場人物のことが徐々に分かっていく。それによって第一印象とは見方が変わる感覚が味わえたのは新鮮だった。

親子の関係。
思春期の中で株価の話題が、面と向かってはなす大切な時間だったり、息子の何気ない一言で我にかえったように苦しんだり。変にこじらせることなく、短い会話で済んでそれでおっけーな感じ。

と、つらつら気になるところがぽんぽん出てきて、書いていたらいつの間にか長くなってしまうような、感じるところも多くてコレ!というつかみどころもないんだけど、不思議と魅力的な映画だった。
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