なっちゃん

レディ・バードのなっちゃんのネタバレレビュー・内容・結末

レディ・バード(2017年製作の映画)
4.9

このレビューはネタバレを含みます

2018年上半期ベストが決定しました。
こんなに丁寧に、少女の1年間を描いた映画今まで見たことない。素晴らしい。
普通なんよね、良い意味で。思春期の女子高生、聖体食いながらゴロゴロしてオナニーの話しちゃうよね。

1番印象に残ったのは空港で車を降りて見送らないと決めた母親が、一度空港を出てから引き返すシーン。まじでさ…泣いたよね………
地元の大学に通ってほしいのも文句を言うのも泣いたら慰めてくれるのも、注意を払っているから・愛してるからなんですよ。でもあのお母さんは愛情表現が下手でうまく伝わってないだけなんですよ…
お母さん、ほんとうはどんなクリスティンも大好きで愛しているんだけど、「理想の、最高の娘」になってほしい。自分がつらい思いをしているから、もっと上に行ってほしい。でも経済的な面とか、自分と同じように悩んで考えてほしい。
(この、母親が「自分と同じように悩み考えてほしい」って娘に感じるの独特。息子にはきっと思わないのよな。)
大学は卒業してほしいけど遠くには行かないでほしい、自分のそばにいてほしい。
色々な感情があの空港のシーンに詰まってて、それが全部伝わってきてとても良かったです。

一方クリスティンは全然お母さんからの愛情を愛情と受け止められなくて、「違う自分になろう、お母さんが褒めてくれる自分になろう」として自分をレディ・バードと名付けていたりするのかなとも思いました。あ〜うまくいかないね。つらい……でも最後にクリスティンは自分をクリスティンと名乗れていたのでよかったです。まだ誰も死んでないからサクラメントに帰れば会えるしね。よかった〜〜

あと印象に残ったシーンが2つあって、ひとつは「私にかかったコストを教えてよ!稼いで返すから!」つってレディバードがキレるシーン。これマジで私母親とケンカになったとき考えたことあるからびっくりした………でもそれって縁を切ることで母親にダメージを与えられる=愛されてると思ってるからなんかな〜って考えると全然お気楽なケンカですよね。

もうひとつは、プロムの日にレディバードが家をでた姿を見てジョナが「ダサい服」と言うシーン。
えっっげつな!!!!!!怖!!!!!!!
レディバードがしまむらみたいな服屋でドレス選んでるシーンあってのあれやからね……えげつなすぎて怖かった。心臓縮んだ。
都会に出たら誰だって良くも悪くも平等やのに、実家の経済状況とかスクールカーストで態度が変わる。閉鎖的な空間って恐ろしいよね。まじで田舎こわ。

まだまだ良かった点あるけど文字打つの疲れたから寝ます。
バンドマンのティモシー・シャラメかっこよすぎて人生めちゃくちゃにされたい。
なっちゃん

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