赤いジャケット

ブルー・ブースタマーンティーの赤いジャケットのネタバレレビュー・内容・結末

3.0

このレビューはネタバレを含みます

戦隊ヒーロー物発祥の地である日本に届いたフィリピンからのラブレター
息子の学費を稼ぐために海を越えて日本へやってきたフィリピン人が何の因果かスーツアクターに抜擢され、テレビの戦隊ヒーローとして大活躍
その番組はフィリピンでも放送されていて、息子は夢中になっていくのだった
ざっくりとストーリーを書くとこんな感じだろうな
とりあえず、観る前に思っていたのと違った感じはあるな
主人公である父親と、同じフィリピンからの出稼ぎ労働者である相棒との掛け合い主体で話しが進む
もっと日本側のキャストと絡んでいくのかと思った
そのせいか実際の日本における子供番組、それも特撮番組の製作現場とは違うだろうなという描写が目立つ
嫌煙化著しい日本では、例え古い習慣の残っているであろう撮影所でも、スタジオ内、ましてやセット内の喫煙はご法度だろうし
スーツアクターという特殊な職業に未経験で、ましてや言葉も話せない外国人を起用したりはないだろう
どれも事故の元に繋がるだけに、想像の中のニッポンという感じが
別にこれは悪いわけではなく、ある種のファンタジーだと思えばいいわけで
おそらくはこれを撮った監督が、劇中の息子の様に戦隊ヒーロー物に憧れ、いつか描いてみたいと思った世界なんだろう
ラストに登場する「宇宙刑事」なんて正にそう
そうこのクライマックスからラストの流れが良い、父親が扮するキャラクターは演出の都合で戦死してしまう、でも息子の好きなキャラクターのために父親は脚本の流れを捨てて立ち上がる
これは「熱く」ならざるを得ない
ちなみにエンディング曲の熱さも嫌いじゃない
しかし、これ
戦隊ヒーローを作ってる東映が映画でやってるスーパーヒーロー大戦何かに、父親が参戦したりしないかな?