ムービープラスにて字幕版を鑑賞。
千両役者ファン・ジョンミンが主役の熱血武闘派刑事を演じる時点で、既に一定以上の面白さは保証済み。
オ・ダルス以下韓国映画常連の"イイ顔"の役者達の出演も嬉しい。
そして、何と言っても今作最大の魅力はユ・アイン演じる財閥御曹司チョ・テオの悪辣非道ぶり。
それも欲望や美学の為の悪虐では無く、単に世の中を舐めているだけの無軌道ぶりが、如何にもボンボンの我儘らしいリアリティを感じさせる。
それでいて、周囲が"財閥の一員"である事のみに価値を置いているのを本人も自覚しており、利益に預かろうと群がる政界・官界・司法との癒着によって更に財閥の力は増長し、その中の人々は肥大化した欲望によってスポイルされていく、と言う構図が見事に描かれている。