暴力と破滅の運び手

METライブビューイング/ヴェルディ《椿姫》の暴力と破滅の運び手のレビュー・感想・評価

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コロナでMET公式が無料ストリーミングしてたので。
医者=神がずーっとヴィオレッタを見ている、ヴィオレッタも時折舞台に現れる神の方を向いて申し開きをするように歌う、というのが肝の演出。2幕までは医者=神に対する告解ということになるのかしら。最後はアルフレートもアルフレートのパパのことも見えなくなって医者=神のところへ歩いていくのである。スーツの男女がわらわら出てくるのが怖い。
プロダクションの良し悪しはわからないけど、主眼が舞台装置ではなく演技と人間の動作にあるシンプルな演出は好ましいし、歌も大変満足でした。