ノルウェー国立バレエ団でプリンシパルとして活躍する西野麻衣子さんを追ったドキュメンタリー。
この映画を観て打ちのめされたのはマイコさんの真っすぐで力強い眼差しだった。なんかもう、それだけで十分。彼女が乗り越えてきて得たものの大きさと、今もなお「失いたくない」ともがいているその先にあるものと。どんな苦労を超えてでも「こうありたい自分」を目指し続ける彼女は凛凛と内側から輝き、美しかった。
そんな彼女を支え続ける大阪のお母さんと、旦那さんの静かで深い愛情にもじんわりと胸が熱くなる。マイコさんの成功は彼女だけのものじゃなく、彼女を形づくる色々なものからつくられている。
「トップとして輝き続けること」「仕事と家庭の両立」、そんな安易な言葉でやすやすと表現すべきじゃない、マイコさんが闘っているのは、私たちが闘っていくのは「自分自身」なんだ。そんなことをじんわりと考えさせられました。
素晴らしい人間ドラマです。