やし

ニューヨーク 眺めのいい部屋売りますのやしのレビュー・感想・評価

3.2
映画を観る際、事前に情報は入れないことが多いと、確か『ミッドナイト・イン・パリ』のレビューでも書いたと思う。
あらすじも知らないまま観てみたら失敗したと。
(あらすじ知ったうえで観たら面白かった)

この映画もある意味"ジャケ買い"で、どんな話か知らないまま観たら、
「年配夫婦がアパートを売る話」だった。

タイトルまんまだね。
ほんとにそれだけ。
ペットの犬の病気、街の橋で起きるテロ未遂事件などが同時進行するが、メインは家の売買の話。
不動産売買の話。
ほんとにそれだけだった。


ただ、この老夫婦演じるのが、モーガン・フリーマンとダイアン・キートン。
この二人、人種差別という周囲の反対を振り切って結婚して、ん十年。
子供はなし。
ペットは犬。

とってもいいカップル。

旦那さんは画家(あんま売れてない?)で、窓からの眺めの良い部屋をアトリエにして絵を描いている。
奥さんは、仕事何だろう?
でもメガネが似合うオシャレでキュートな奥さん。
強気だけど旦那さんの決断にはついていく。


素敵な部屋に住んでいるけど、5階でエレベーターがないのが大変になってきて、今の部屋(確か100万$!ほど)を売ってエレベーター付の部屋に引っ越そうと。

不動産先進国の米国の不動産事情は興味深かった。
内覧風景や、売買時エージェントがつくのが一般的であったり、入札で売買価格が決定していくシステムだったり。

あの奥さんの姪のバリバリの不動産屋はもしかしてCPMなのかな〜って思いながら観ていた。


転居を経験した人なら共感できる、
"家って人生"
を、素敵なカップルを通して再認識できる作品でした。

あっ、若い頃の二人の回想シーンも素敵。



本編関係ないけど独り言。
2年ほど前、転居を考えて家探しをした。
良さげなところも見つかって転居する気まんまんだったが、折合いがつかずに転居せず、現在も変わらず賃貸マンションに暮らしている。

本当に良さげな家だったので、引っ越したかったのだが、後悔しているわけでなく、今は今の家が最高だと思っている。

なんか思い出した。

どこかで見たCMみたいだけど、ホント家って人生。
やし

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