ぶちょおファンク

帰ってきたヒトラーのぶちょおファンクのネタバレレビュー・内容・結末

帰ってきたヒトラー(2015年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

序盤★3 中盤★3 終盤★3.5

モキュメンタリー風ブラック・コメディーで
かなり皮肉な展開に少し退きながらも笑ったし面白かった!

本作におけるアドルフ・ヒトラー像は
“ドイツをより良くしたい”
という信念のもとに行動し、
その姿に極悪人の印象は全く無い。

ヒトラーが実際に生きていた時代には
戦争等でしか彼の信じて求める
理想の実現を果たす手段はなかったのかもですが、
現代で最も効率の良いプロパガンダを行うには
放送メディアやインターネットを利用すれば容易く、
しかもヒトラーは演説がうまく人心掌握にも長け、大衆扇動もお手の物。。。

独裁者ヒトラーを選んだのは国民。
選ばれたからって何をしても許されるわけでは無いけど、
少なくとも作り手はヒトラーだけを悪者にしていないところが
いままでのヒトラーものには少なかったし、
そこに彼の存在と現代の皮肉を
たっぷりに盛り込んだ作風は非常に評価できる。

締めのヒトラー独白時に流れる
S.キューブリック『時計じかけのオレンジ』テーマ曲も印象深く、
なんともいえない余韻を残す。。。

ちなみにヒトラーは画家になりたかったほど絵を描くのが上手いのは有名で、
そんな彼が敬愛していたのがウォルト・ディズニーだったりする。。。

2019年37本目