エイデン

サムライプリンセス 外道姫のエイデンのレビュー・感想・評価

-
ある夜、無法者が支配する“無限の森”に潜んでいた野武士の前に、1人の若き女武者が現れる
女武者は手配書に描かれた男女 赤龍と胡蝶を探していると言い、知らないと答える野武士を超人的な動きで殺害していく
彼女は人体改造の末に誕生し幕府によって禁じられた機械人間“からくり”だったのだ
からくりの女武者は野武士の1人の脳を掴み出すとプラグを突き刺して記憶を読み取るが、無垢な少女たちが襲われる光景を見て怒りに駆られて脳を握り潰してしまうのだった
一方 ギターを手に旅をしていた若者 月光は、無限の森のほとりで、一心に仏へ祈りを捧げる尼 蓮情と出会う
月光が訳を尋ねると、蓮情は自身が犯してしまった罪を語り始める
少し前、旅芸人の少女たち11人が野武士の集団に襲われてしまった
運良く逃げ出せた2人も仲間のバラバラになった死体を前に足がすくんだところを捕らえられ、何者かの命で野武士を率いる赤龍と胡蝶によって身体を切り刻まれてしまうのだった
それからしばらくして、偶然そこを通りがかった狂気の天才科学者 狂楽が、バラバラになった少女たちの死体に目を付ける
危険な からくりたちを生み出した張本人である狂楽は、こうして無限の森で死体を漁っては、からくり作りに没頭していたのだ
更にそこへ現れた蓮情は狂楽の行いをたしなめるも、死んだと思われていた少女の1人が生きているとわかり驚愕する
少女は息も絶え絶えに殺された仲間たちの復讐を願い、狂楽と蓮情はそれを叶えることを決める
狂楽は11種の武器を組み込んだ殺されることのないからくりの肉体を作り上げ、蓮情は11人の少女たちの霊魂をその中に宿らせ、生き残りの少女は復讐のため外道へと落ちた“外道姫”として蘇ったのだった
こうして復讐のために力を貸してしまったことを悔いる蓮情の言葉を聞いた月光は、狂楽を追って無限の森へと足を踏み入れる
そして外道姫もまた、復讐のために走り続けていた



改造人間が血みどろバトルを繰り広げるバイオレンス・アクション映画

歴史モノかと思いきやパンクでクールな世界観
人生をめちゃくちゃにされた主人公が残虐非道な連中を血祭りに上げるという復讐譚ながら、多彩な遊び心とスタイリッシュなアクションで重くない快活な作品になっている
まあオッパイ爆弾とか平気でやるので、人によっては遊びすぎと思うかもだけど

観やすい理由としては基本的なベースがヒーローものだということもあるかもしれない
監督の梶研吾や脚本の林壮太郎は『ウルトラマン』シリーズや『牙狼-GARO-』を手掛けてきた経験もある
ハードな大人ものの特撮というコンセプトは『牙狼-GARO-』にも通じると思う
ウルトラマンよりは仮面ライダーっぽいけど

そんな大人向け特撮にスプラッター作品でお馴染み西村喜廣の特殊効果も加わり、エロありグロありのお祭り映画になっている
作風やらテンションにはハードルがあるだろうし、ちゃっちいと言ってしまえばそれまでだけど、客を楽しませようというサービス精神と流血にあふれる楽しい映画なので観ましょう
エイデン

エイデン