ゆう

ジョン・F・ドノヴァンの死と生のゆうのレビュー・感想・評価

3.8
ドラン監督作品初鑑賞

オープニングからサントラがセンス良い。
少年と人気俳優の秘密の文通
秘密の文通が世界に知れ渡った時彼らの運命は大きく変わってゆく。
世の中の生きづらさを抱えながら互いに手紙のやり取りを心の拠り所にしていた2人。
熱狂的なファンだったルパート。
100通も手紙のやり取りを行うって中々できることじゃない。きっとお互いを知らなかったからこそ、打ち明けられる悩みや聞いて欲しい事がいっぱいあったんだと思う。
幼少期のルパートを演じたジェイコブ君の画面をかぶりつくように見て興奮する姿が無邪気で可愛らしかった。
でも、だからこそ、手紙が世に知れ渡ってしまった時、事の重大さに気づいた時には既に遅く、唯一の希望だったドノヴァンからも無下にあしらわられて悲しみと怒りにくれるルパートがとても切なかった。
この時のジェイコブ君の演技が圧倒的。
ルパートと母親の再開のシーンも印象的。

対してドノヴァンもまたスターであるがゆえ孤独であり苦悩する様子がひしひしと伝わってきた。
彼が死の間際に送った手紙は彼の本当の気持ちが溢れるように伝わってきた。タイトル通りドノヴァンという人間の人生の物語だった。

全体的に重い映画だったのでラストが希望が見える終わり方で良かった。

これを機にドラン監督作品色々触れてみようかな。
ゆう

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