憎まれ口ばかりだけど、いつも陽気に東京ﾌﾞｷﾞｳｷﾞを口ずさむお婆ちゃんｶﾂは女手一つで育てた娘とその一人息子である孫との3人暮し。
銭湯で働きながら、ﾌﾙﾀｲﾑで働く娘に代わり家事もこなし、孫の夢も手放しで応援する。
唯一の楽しみは自分の苦労話を語ることだったんだけど、そのことが原因で娘と言い争いになり家を出たｶﾂはひょんなことから20才に若返ってしまう、、
日本を含めいろんな国でﾘﾒｲｸされるだけあって、ただの若返りの話ではなく、近すぎて見えない親子の絆や愛を浮きだたせる心温まるｽﾄｰﾘｰになっている。
苦労してきた過去は必ずしも変えたい過去とはならないということ。
ﾛｰﾏの休日を所々に絡ませ、昭和を全面に押し出している割にはめちゃくちゃお洒落な雰囲気に包まれる。
ﾚﾄﾛな髪型やﾜﾝﾋﾟｰｽなのにﾀﾞｻいどころか絶妙に可愛い。
そして良い歌は何年経っても良い歌だと実感、聞き惚れてしまう。
全体としては何より20歳のｶﾂを演じている多部ちゃんが役にとてもあっていていい!
多部ちゃんの中に自然に70代のｶﾂの姿が重なる。
透明感のある歌声もよく、もともと特徴のある声なんだけど、綺麗な高音が耳に残る。
声から清潔感と純粋さが伝わってくるなんてすごい!
苦労した苦労したというわりには肝心な苦労を隠しているｶﾂはやっぱり母親だなぁ。
両親はどんな気持ちで自分を育ててくれたんだろうか、観終えた後は両親の昔話を無性に聞いてみたくなる。
ﾗｽﾄはおいおい笑という感じだけど、束の間の休日をいつでも味わえるのか～うらやましい笑
