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ノー・エスケープ 自由への国境のrosechocolatのレビュー・感想・評価

4.2
米墨国境における不法入国者に対しての一種のヘイトを扱った本作。作品の事細かな事情、背景は、猟銃男の車が最初に登場した時点でほぼ明らかになる。すなわち南軍旗の存在ですね。未だそこにアイデンティティを置く人々は米国に多数存在し、浮上する機会を伺っているということ。この度トランプ政権になったことによって、本作のような思考の持ち主もクローズアップされるということである。

不法入国そのものが悪いとは十分わかっているが、それをしなくてはならない事情もある。映画ではセリフのみだが、メキシコの治安の悪さがわかっていれば、全て飲み込めること。

個人的にはガエルくん関連の作品が全て好きなのだけど、その理由として、こうして虐げられているラテンの現状を過不足なく伝えようとする彼の「熱」が伝わるから。本作にもそれは存分にあり、またひとつ彼の足跡を残せていると感じる。
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