このレビューはネタバレを含みます
時の流れに縛られない生き方を
タイトルの通り、メッセージ性の強い作品。ずっと暗く重厚な雰囲気が続き、神秘的な映画だった。
大きな展開や場面の移り変わりが無くとも、見ている者に何を伝えようとしているのか、考えさせられた。
テーマは時の流れと、言葉の力。
未来が見えるようになったルイーズは、その力で世界を救うと共に、自分の家族の未来まで全てを知ってしまった。
我が子の短い生涯を知ることは、不幸なことなのか。
「もし先のことが分かるなら、大切な人にもっと思いを伝える」
「これからの全ての瞬間を大切にする」
未来に対する不安は誰もが抱く。その為に戦争が起こる。
未来に対する捉え方で、世界や人は変わってしまう。
大切なのはこの先何が起こるかではなく、それを自分自身がどう捉え、どう行動するかなのかなと感じた。
最後に世界を救ったのは言葉の力だった。
宇宙人と必死に会話しようとする人間が、人間同士だと会話を拒み、勝手に疑念を膨らませていく。
宇宙人が教えてくれた本当の武器とは、未来を見る力ではなく、「言葉」だったのかもしれない。
