Kuri

溺れるナイフのKuriのレビュー・感想・評価

溺れるナイフ(2016年製作の映画)
3.9
本編前に、"あの感動原作、遂に映画化!"、"この恋、一生忘れない!"で、号泣!!みたいな予告が3本続けて流れたのですが、そんなの全て吹っ飛ばす快作。

いきなり惹かれて、いきなり叫んでって唐突さについてけなくなる瞬間もあるのですが、それが10代特有の時間感覚として理解できる、そんで自分のことを思い出して久しぶりに苦しくなる。そんな映画でした。

タイトルバックまでの流れ、タイトルの出し方、エンディングへの流れ、打ち切り方。全て最高にドキドキしました。

菅田さんは素晴らしいのがデフォルトですが、絵に描いたような高校デビュー上白石さんのいやらしさには共感してしまうし、爽やかな間抜けである重岡くんの実在感と小松さんとのやりとりの愛らしさときたら。
登場人物四人が生き生きと動いていて、物語が邪魔な感じすらします。

メジャー作品としてハードル越えて、かつ
オリジナル脚本が更に楽しみになる作品でした。
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