彦次郎

ロシアン・スナイパーの彦次郎のレビュー・感想・評価

ロシアン・スナイパー(2015年製作の映画)
3.6
実在したソ連の女性狙撃手リュドミラ・パヴリチェンコ(出身はウクライナ)の半生を描いた戦争ドラマ。
wikipediaによると『第二次世界大戦においてソビエト赤軍が数多く登用した女性狙撃手の中でも、確認戦果309名射殺という傑出した成績を残した史上最高の女性スナイパーである。』とその凄腕ぶりが伺えます。
全く褒めることしない父親の元、優秀な成績をおさめ大学進学となったリュドミラ。学校での狙撃イベントが彼女の運命を変えることになります。
戦場という修羅場を潜っていくわけですが厳しかった父親への反動なのか案外と男関係が絶えず戦争よりも恋愛にウエイトが置かれている気がしないでもありません。演じたユリア・ペレシルドが超絶美人だからと納得しがちですが実際のリュドミラ・パヴリチェンコもかなりの美人であり創作による美化が激しくない珍しい例といえましょう。
ルーズヴェルト夫人がソ連を訪れる冒頭からリュドミラの半生とアメリカ訪問のエピソードがザッピングされた構成となっております。演出上の理由(多分アメリカ訪問後は戦争シーンがなくなってしまうから)でしょうが個人的には分かりにくかったのが残念です。
終盤のドイツ兵との対決は地味めなのに対してアメリカ訪問時の意地悪な記者どもの質問に対して1歩も引かずに応対したところ(実話)は印象的でした。
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