シュークリムオ

ガタカのシュークリムオのレビュー・感想・評価

ガタカ(1997年製作の映画)
5.0
SF映画の傑作で今作の名前を出すとベタすぎるかもしれないが、それもやはり、この映画は傑作と言うに足りる見事な作品だと思う。その映画の雰囲気と合わせてか、非常に丁寧な印象を受ける作風がとても好き。開始から30分ほど、しっかり丁寧に、時代設定と主人公の状況と転機を描く。見やすい、そして見入っていく。わかりやすく差別がテーマとして扱われるが、今こそこの映画を皆で見るべきじゃないかとも感じる。努力して差別されない社会へと潜り込む主人公。能力はあるけど排除されるスレスレで過ごす。スリリングさが差別問題と努力とその結果とへリンクしていく。サスペンスのオチもシンプルで好き。1997年の作品、今や脇役も「お、この人も出てたのか」となるくらいのキャスティング。このあたりも映画好きとしては一昔前の作品を見て楽しめるね。エンディングの展開も気持ちが良い。はー、傑作だ。