「マジンガーZ対デビルマン」や「貞子vs伽耶子」などの2大スターの対決物と言えば両者リングアウトや真の敵の前に共闘展開ではっきりとした勝敗をぼかすのが多いのでこんなにはっきりと勝敗をつけたのにびっくりしました。
ストーリーは無茶苦茶です。
近年これほど大味ガバガバな映画も逆に珍しいです。
地球内部にいるコングと香港にいるゴジラをどう出会わせるのか鑑賞しながら考えていましたが考えていたのが馬鹿らしいくらいの力技で合流して逆に感心しましたよ。
そして観ている全員がツッコむダイナミックAED。
アメリカ人ってなんでも爆破したら解決すると思っていますよね。
コング、いやコングの兄貴と呼びたいです。
アニキの喧嘩はめっっぽう強いが女子供にはからきし弱い、昭和の少年漫画の番長の様な佇まいにやられました。
あの脱臼をビルで嵌めるアイデアを出した人とは友達になれそうです。
ゴジラのピンチに「お前を倒して良いのはオレだけだぜ!」とでも言いたげなコングの兄貴とラストの「怪我してるお前を倒してもしょうがない」とクールに去っていくゴジラさんにも惚れました。
夕焼けの土手で殴り合った男二人が友情を育む……やはり昭和の番長モノです。
ドラマパートは本当にしょうもなく、全カットでも構いません。
小栗旬もねぇ……チャレンジを評価したいのですが英語で苦労したらしく絶対にセリフ減らされているでしょう。
あのCEOが全部一人でやっていてもなんの問題もない役で「ゴジラ映画だから日本人入れとくか」的な感じでした。
巨大生物が存在している架空歴史が展開されるOPは大好きです。
その後のトーナメント表みたいにゴジラvsコングと繋がるシーンが最高にあがります。
やっぱりゴジラのテーマの力強さが凄いです。ゴジラの魅力の7割は伊福部サウンドなんじゃないでしょうか。
次回作は沢口靖子がハリウッドに殴り込んで「ゴジラ対ビオランテ」でお願いします。