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正しい日 間違えた日のryotamukaiのレビュー・感想・評価

正しい日 間違えた日(2015年製作の映画)
4.2
はじめて観たホン・サンス監督作品。

やけに長回しだし、カメラの位置はほとんど変わらずズームがちょいちょい使われて少し心地わるい。でもそれが登場人物の日常をのぞき見しているような雰囲気をつくっていたと思う。

男性の映画監督と女性の画家が出会い、ともに1日を過ごす。
カフェに行きコーヒーを飲んで話し、彼女のアトリエに行って絵をみて話し、居酒屋に行って酒を飲んで話し、友人のお店で酒を飲んで話し、とただただ話してるだけ。
前後半でこのストーリーが(今は正しく)・(あの時は間違い)の題名そのままに展開していく...。


この映画をきっかけにホン・サンス作品にハマった。(というか映画祭終わってから過去作観たらやっぱめちゃ面白いジャンって)

『自由が丘で』は加瀬亮主演(カッコ良い...)の60分程度の短い映画。やってることはほとんど同じ。好きな人を追いかけてソウルまでやってきた男が街で出会った人間と飲んで話す。
時間がシャッフルされてて脳内てんやわんやになったことと、登場人物のダメ具合はこの映画のほうが高かったことは『今は正しく〜』と違う点。あと英語、韓国語、日本語の3ヶ国語が使われていたのも特徴的でした。

『ソニはご機嫌ななめ』はダメ男×3と女子学生ソニの話。ダメ男達がそれぞれソニと飲んで話す。だからソニを軸にした群像劇のようで、でも3人がちょいちょい繋がりあったり(このときダメ具合が発揮される)、ラストの愉快なタネ明かし的展開が物語をすっきりさせてくれる。


まだ観ぬホン・サンス作品をこれから観ていけるのがたのしみで仕方ない...!!
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