真田ピロシキ

ランナウェイズの真田ピロシキのレビュー・感想・評価

ランナウェイズ(2010年製作の映画)
2.9
ダコタ・ファニングが子役イメージの脱却を図るも品の良い優等生的な雰囲気は隠しきれておらず、汚い言葉も過激な衣装やパフォーマンスも無理してる感が拭えないミスキャスティングな映画。と思っていたのだが、バンドに耐えきれなくなって家に帰りたいと零し始め最後には地道な仕事に落ち着いてる姿はピッタリで最初からこれが狙いなら上手い。元々、音楽の趣味がバンドメンバーからダサいとバカにされてたので別にロック好きじゃなかったんだろうなあと無理してた感が尚更高まる。

ボーカルでバンドの誰よりも注目を集めていたダコタが凋落すると、それまで影に隠れていたギターのクリステン・スチュワートが頭角を現して今でも有名な大ヒット曲を世に送り出し、この時点で実は彼女が物語のそしてバンドの主人公だったのだと気付かされる。ダコタはもう前座みたいになってて不憫。

ロック映画にしてはダコタの似合ってなさもあって妙に大人しく感じるのであるが、日本公演で追っかけが楽屋のガラスを割って雪崩れ込むシーンには謎のエネルギッシュさ。ゾンビの襲撃か!